【開催レポート】「miyasuku」体験会セッションを開催しました|FWI(福井県若者情報発信局)

【開催レポート】「miyasuku」体験会セッションを開催しました

2024年11月21日、FWI Studioにて、視線でパソコン操作ができるシステム「miyasuku」を体験するセッションを開催しました。

広島県にある株式会社ユニコーンが開発した製品で、主にALS(筋萎縮性側索硬化症)患者向けに提供されており、これまでに日本全国で約1,200件以上導入されています。言葉を話すことや指を使って文字を入力することが難しくなった場合でも、miyasukuを使えば視線を通じてコミュニケーションを取ることが可能になります。

miyasuku(みやすく)は、広島弁で「易しい・簡単に」という意味を持ち、障がいのある方がより「みやすく」生活できることを目指した、広島発のプロジェクトです。

製品例
・電動車いすの運転
・かき機(かゆいところをかける)
・ゲーム機と繋いでゲームを楽しめる
・エアーベッドの角度調整

上記に加え、eBOCCIA(ボッチャ)と呼ばれるスポーツでは、オンラインで自宅や病院からの遠隔操作が可能であり、障がい者と健常者がハンディキャップのない体験を共有できます。この4年間で50以上のイベントに活用され、特別支援学校やNPO法人への導入、広島県ボッチャ協会主催の大会への参加など、活動の場を広げています。

「miyasuku」の機能

「miyasuku」では、文字を注視すると周囲が拡大され、予測変換や発話機能を使って会話することも可能です。赤外線を利用して黒目の動きを読み取る仕組みのため、エアコンやテレビなど、赤外線で操作可能なデバイスであればすべて操作できます。さらに、キーボードの位置や大きさを自由に設定できるため、一人ひとりの特性に合わせた細やかな調整が可能です。

これまでの1,200件を超える導入事例から得たフィードバックをすべて反映しており、LINEやメールとも連携しているため、実際に「miyasuku」を使ってお仕事を続けている方もいます。

今後の展開

実際に体験した参加者からは、 「視線の情報をマーケティングや新人教育、テレワークでの居眠り防止などに活用できそう」「目線は心理状態や興味関心を反映し、採用試験や心理分析にも役立つのでは」といった声が挙がり、視線の動きを分析することで多様な可能性が見出せるとの意見が寄せられました。

 

今回のセッションでは、「miyasuku」を実際に体験し、その便利さや汎用性の高さを実感することができました。また、この技術が障がい者支援にとどまらず、さまざまな分野での可能性を秘めていることを考える貴重な機会となりました。

最終更新日: